
日々のご相談を受けていると、家庭内のちょっとしたすれ違いの根っこに、実は同じ一つの原因が隠れていることに気づきます。今日は、そのことについて少しお話しさせてください。
「自分の世界」は、親から受け継いだ世界
私たちは誰しも、育った家庭の中で「物事の考え方」や「当たり前」を、無意識のうちに身につけています。本人にその自覚はなくても、それは両親から受け継いだ、たった一つの世界の見方にすぎません。
そしてパートナーもまた、まったく別の家庭で、まったく別の「当たり前」を受け継いで育っています。極端に言えば、私たちは自分とはまるで違う世界で育った人と、一つ屋根の下で暮らしているのです。
何もせずに過ごしてしまうと
その違いに気づかないまま、話し合いもせずに日々を過ごしてしまう。お互いが、自分の世界の常識を無意識のうちに相手へ押しつけ合いながら生活してしまう。
そうした暮らし方を続けていても、良い結果にはつながりません。しかもこれは、お金の使い方に限った話ではありません。家事の分担、子育ての方針、休日の過ごし方まで、日常生活のあらゆる場面に、この「価値観のズレ」は顔を出します。
シンプルだけど、とても大切なこと
大切なことは、とてもシンプルです。
- 自分の意見や、自分の中にある「答え」を一方的に押しつけない
- 家族でしっかり話し合う時間をつくる
- お互いの意見をすり合わせていく
ただ、実際にご相談を受けていて感じるのは、多くの方が「話し合っているつもり」で、実は話し合えていないということです。パートナーが何かを言ったとき、私たちはつい、それを自分の世界に当てはめて解釈してしまいます。相手が本当に伝えたかったことではなく、「自分ならこういう意味で言うだろう」という、自分の物差しで受け取ってしまうのです。
まずは、この「勝手に解釈すること」をやめてみてください。そのかわりに、「こういうことであってる?」と、ひと言確認する。それだけで、すれ違いの多くは防げます。解釈ではなく、すり合わせ。この違いは、思っている以上に大きなものです。
言葉にすれば当たり前のことですが、実際にできている人は、実はそう多くありません。感覚的には、人類の8割ほどが、これをできていないのではないかとさえ感じています。
だからこそ、残りの2割に入ってほしいのです。しっかり話し合い、お互いが納得できる結果を出していく。それだけで、日々の暮らしも、家族の関係も、大きく変わっていきます。
その結果は、子どもに受け継がれていく
そしてもう一つ、忘れてはいけないことがあります。夫婦がどう向き合い、どう暮らしてきたかは、そのまま子どもに受け継がれていくということです。
良いものは良いまま、悪いものは悪いままに継承されていきます。今、自分たちが「話し合わない」「押しつけ合う」を選べば、その姿勢もまた、次の世代へと引き継がれてしまうのです。
自分の世界に閉じこもらず、パートナーの世界に耳を傾けること。それは日々の暮らしを豊かにする第一歩であり、次の世代への何よりの贈り物でもあります。

ANCS LIFEについて
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担当アドバイザー紹介
軟骨先生
2級FP技能士 / 独立系ファイナンシャルプランナー
会計事務所に所属し、法人会計・個人会計・法人労務など幅広い分野を担当。特定の金融機関や保険会社には属さない独立系FPとして、中立な立場からアドバイスを行います。まず大切にしているのは「家計の管理」をしっかり整えること。そこから始めることで、本当に必要なものが見えてきます。
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